代表理事 木下 義昭
日々の業務において、既存の枠組みにとらわれず課題解決に挑む「行政エンジニア」たる現職公務員の方々は、時に組織内で孤独や壁を感じているのではないでしょうか。
そらゑという場において、同じ志を持つ仲間と「本音で語らい、束になる」ことは、個人の成長を加速させ、ひいては行政全体のアップデートにつながる強力なエンジンとなります。その具体的な価値は、以下の3つの側面に集約されます。
1. 心理的安全性と自己肯定感の獲得(「個」を支える基盤)
~「ひとりじゃない」という確信~
多くの公務員組織は縦割りであり、前例踏襲の圧力が強い現実があります。その中で新しい挑戦をすることは、時に「変わり者」扱いされたり、孤立感を深めたりする原因になります。
- 自組織内での孤立を解消できる(ひとりじゃない)
- そらゑで出会う仲間は、同じような壁にぶつかり、同じような葛藤を抱えています。「悩んでいるのは自分だけではない」と知ることは、それだけで強力な精神的支柱となります。組織の利害関係から離れた、安全な「サードプレイス」だからこそ、弱音も含めた本音を吐露でき、再び前を向くエネルギーを回復できます。
2. 集合知による視座の拡張と実践知の獲得(「個」を強くする武器)
~隣の芝生の「本当の青さ」を知る~
他自治体や他省庁の事例は、表層的な成功譚として報道されがちです。しかし、真に役立つのは、その裏にある泥臭いプロセスです。
- 他の公務員が何を考えているかを知ることができる
- 異なる規模、異なる地域の公務員が、どのような視点で社会課題を捉えているのか。自分たちの組織の「当たり前」が、他では「非常識」かもしれない。多様な視点に触れることで、自身の思考の枠(バイアス)を外し、視座を高く保つことができます。
- 他の公務員の頑張りや事例を知ることができる
- ここでは、成功事例のキラキラした部分だけでなく、「どのように上司を説得したか」「どこで失敗し、どうリカバリーしたか」といった、本音の(生々しい)プロセスが共有されます。この実践知こそが、明日からの自分の業務に直結するヒントとなります。
3. 共創による新たな価値創造とムーブメント化(「束」としての力)
~「点」から「面」へ、そしてうねりへ~
個々の行政エンジニアの力は、分散していては限定的です。しかし、それが束になることで、組織や地域を超えた大きな影響力を持つ可能性が生まれます。
- 自分の取組みを他の公務員に評価してもらう機会がうまれる
- 組織内では「前例がない」と評価されにくい取り組みも、同じ志を持つ仲間からは「先駆的な挑戦」として正当に評価されるかもしれません。斜めの関係からのフィードバックは、自信につながると同時に、取り組みをブラッシュアップする貴重な機会となります。
- 課題や今後の方向性の共通認識化に寄与できる
- 個別の事象だと思っていた課題が、実は多くの自治体に共通する構造的な問題であると気づくことがあります。束になることで、個人の悩みを「社会(行政システム)の課題」へと昇華させ、共通の解決策を模索したり、国や制度に対して声を上げたりする「集合的なアクション」へと繋げていく基盤ができます。